ともに生き、ともに歳を重ねるもの
Elmar Blon, Gießbach München
翻訳:Kohki Kazami
翻訳:Kohki Kazami
ロリス・ローゼンミュラーは、あらゆる時に、あらゆる場所へ履いていけるものだ。ともに生き、ともに歳を重ねるものだ。
あなたがこれから手に入れるものは、ただの靴ではない。人生の伴侶だ。
ロリス・ローゼンミュラーは、19世紀ケルンのビスポークメーカー、ロリス・ブーツの思想を継承している。
ロリス・ブーツの靴には、アウトドア使用上の目的から、踵部分にエンブレムが付与されていた。やがて、このエンブレムは、実用上の役割だけでなく、特別な愛着を生む役割を果たすようになった。
当時、ケルンの街では、多くの人々が、人生の節目にロリス・ブーツを買った。"Rolis" と刻印されたエンブレムを名札に見立て、人生の伴侶にした。ロックシンガーが一枚の革ジャンを着続けるように、その靴と一心同体になった。靴とともに埋葬された人々もいる。
人々は、ロリス・ブーツとともに生き、ともに生涯を終えた。
ロリス・ローゼンミュラーは、これに倣って、エンブレムをデザインした。
このエンブレムは、ボックスカーフで制作されており、取り外し可能である。ワックスやクリームでケアしながら、リベットやソールを交換しながら、使い続けられるものだ。
ただの靴であれば、名前は要らない。だが、人生の伴侶であれば、名前が要る。